メンタルヘルスの不調:うつ病の基本編その2
昼食も終わったLab(ラボ)にて・・・

先生! お昼を食べ終わってから2時間も経過してますよ・・・早く続きをお願いします!

ふわ〜〜・・・もう、そんなに過ぎたのか・・・・
最近は研究に没頭してしまって、あまり眠れなくてな・・・

そうだったんですか・・・・
それは、申し訳ございません汗
そういえば、睡眠不足はうつ病の症状の1つに挙げられますが間違いないんでしょうか?

半分正解だな! 確かに睡眠不足はうつ病の身体症状として言われているが、その理解だけでは不十分なんだ。ということで、今回は睡眠不足を始めとした症状を中心にうつ病を解明していこう。
1回目にうつ病の基本として人口数や性格的な特徴について、解説したが実際にうつ病の診断を経た人の内に睡眠不足を抱えている人はどれぐらいの人数がいるかご存じだろうか?
睡眠不足
もちろん、国や調査方法によって異なるが日本の厚労省のデータによるとうつ病患者の約60〜80%が睡眠不足や睡眠の質低下を症状として訴えている、アメリカでも約80%ほどの人が症状を訴えている。

多いですね。これなら確かに、うつ病の症状の代表格としてDSM(米国精神医学会の診断基準)にも挙げられるのが分かります。

その通りだ!
睡眠不足が続いている、変な時間に目が覚める等の症状がここ2週間以上も続いていると思ったら自分の身体に異変があると疑ってほしい!

でも、先生はさっきですが睡眠不足うんぬんで判断すると誤解を招くと言ってませんでしたか?

もちろん、睡眠不足はうつ病の多数派ではあるのだが
実は過眠症の症状を訴える人が一定の割合でいるのだよ。
過眠症
厚労省の発表によると、過眠症の症状を訴えていた人の割合は約10%〜20%と多くはなく、うつ病といえば睡眠不足という意識を持っている人が多いため、自分はこんなにも眠れているからむしろ、寝過ぎてるぐらいだから「メンタル不調はない!」という認識で見過ごしている人はいるのではないか。

ちなみに、僕の場合は睡眠不足の症状と過眠症のサイクルだったよ。病期によって変な時間に覚醒したり寝過ぎてしまったりとかなり大変だったよ・・・・
これらのことから、睡眠だけで判断すると危険な判断に繋がりかねない。なので、うつ病には他にも色んな症状があるのでそれらも一緒に考えることでより、理解が深まるので下にまとめたのでぜひ、参考にしてもらいたい。
| 精神面の不調 | 憂鬱な気分、不安感、おっくう感、絶望感、自責感など |
| 身体面の不調 | 睡眠(入眠困難、中途覚醒、過眠)、疲労、倦怠感、性欲減退、食欲減退など |
| 仕事面の不調 | 仕事に取り掛かるのに時間を有する、決断力の低下、集中力の低下など |
| 生活面の不調 | よく気分が沈んでいる、好きだったことがつまらなくなる、姿を消したくなるなど |
上の表にうつ病の特徴を一部だがまとめさせてもらったが、これらの症状が幾つか絡み合って発症するものがうつ病という病気と認識してもらって良いだろう。

さて、うつ病というものについて少しは理解が深まったかな?
もちろん、これらの症状が一部出たから「うつ病だー」「精神疾患だーーーー」💪という訳ではない。
あらゆる症状を鑑みて、医者とカウンセリングを受けて決まるわけだ。
「診断・治療は医者の仕事、予防対策はあなたの仕事」ということを肝に銘じて欲しい。

何だか、カッコいいことを言ってるけどもどういうことでしょうか?

まあ、簡単な話あなたを守れるのはあなた自身だけという話さ!
今はあらゆる所に心や脳を疲れさせるイベントは目白押しだ。そんな所にセルフケアもしない、知識もつけない等のないないづくしでいるのは素手で虎に挑む!というよりも素手でドラゴンに挑むようなものさ〜

なるほど汗・・・・その、ドラゴンに挑み続けて心や脳を疲れさせてしまった人はどうしたら良いのでしょうか?

医者のもとでしっかりと治療すれば良いのさ!
では、最後は治療についてまとめて終わるとしよう。
まず、うつ病は治るというのが私の見解です。もちろんのことですが、その人の立場によってあらゆる見解はございますし、この文章を読んでいらっしゃる読者様が当事者であったりそのご家族様なら受け入れ難い一文かもしれませんが、実際に当事者となった身としてはこの見解は崩せません。
*ただし、治療は簡単ではないですしそれなりに時間とお金を失いました。
だからこそ、このブログではメンタルヘルスのことをどんどん発信していき、皆様の学びに役立てて頂ければと思います。
うつ病の治療で用いられている方法として「休養」・「薬物療法」・「心理療法」・「精神療法」とあるが、一般的に用いられてる治療法は休養と薬物療法であろう。というか、原則としてよく用いられているのがこの二つと思って良い。
休養
うつ病と医者から認められた時だが多くの人は自宅療養は間違いなく勧(すす)めれると思って良いだろう。なぜなら、往々にして仕事や学校がうつ病の最大原因になっている場合がほとんどだからだ。
そして、休養していれば間違いなく頭の中に いつまで?仕事は?周りからどう見えてるんだろう?と視線が気になってくるだろう。ならない人はまずいない。
まず、休養として数ヶ月は時間を有すると思って差し支えない。一般的には(3ヶ月ほど)は自宅療養とされているが、実際に(全国保険協会によると)精神疾患による傷病手当の受給期間は約150日〜160日とされているのでかなりバラつきはある。
薬物療法
上の休養と薬物療法は同時進行で進むことになるだろう。もちろんながら、副作用は0にはならないので多少の吐き気や下痢は伴うことにはなるだろう。
通常は抗うつ薬としてSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)のどちらかを服薬することになるだろう。
そして、2~4週間ほど服薬して効果があれば継続となり、なければ量や薬の変更ということにもなりうる。ここからが、注意だが仮に症状が回復して復帰しても半年ほどは服薬が続くということだ。

なんだか・・よく分からない単語が出てきたぞ・・・

明らかに分かりませんという顔だね笑

はい!全くもって分かりません。
なんですか、セロトニン??選択??SN・?

別にそこまでは、覚えなくて良い。
服薬には副作用が伴うということと、仮に社会復帰できても半年ほどは医者の判断が出るまで服薬の量を減らしたり、途中でやめたりしないで欲しいということさ。
再発防止のためにね。

なるほど、思っていた以上に長い時間がかかるんですね。

まあね、長い時間をかけて発症したものにはそれだけの長い時間がかかるということさ。
一長一短にはいかないのさ・・

なるほど!急がば回れということですね。
では、早く帰ってしっかりと睡眠も勉強も頑張ります!
先生も睡眠には気をつけてくださいね。

分かっているよ。私も今日はしっかりと眠るさ・・
最近は11時間しか眠ってないから、今日は13時間は眠るさ。

まさかのロングスリーパー・・・・・汗
ということで、今日の授業が終了した。
お疲れ様でした。今回の授業のおさらいです。○点まとめてます。
1.うつ病には睡眠不足という症状はもちろん存在するが、過眠症もまた身体症状の一つとして実在する。
2.休養及び薬物療法はうつ病の治療として原則として用いられている。
3.休養の期間は個人差があるが長期間に及ぶことが多い。
4.薬物療法は社会復帰が出来ても半年ほどは服薬が続く。
5.医者は診断や治療はしてくれても、予防や対策は自分でしか出来ない。

